いよいよ明日は共通テストですね。
この時期になると、私の塾に通う受験生たちに、授業の最後に少しお話をします。
今回はそれを文章化してみましたので、
もし私の塾に通っていない受験生が偶然この記事を見かけたら、お役に立てれば幸いです。
いよいよ皆さんの受験がやってきました。
これまでそれぞれの想いのもと、
一生懸命に取り組んできたことと思います。
「やってやるぞ!」という気持ちの裏側には、
「大丈夫だろうか?」という不安な気持ちがあったり、
大勝負前のプレッシャーから、
もうすでに緊張しているかもしれません。
でも、試験に臨む前に、
このことだけは心に留めておいて下さい。
「何が起きても、悪いことは何もない」
私を含め、
人間は1日の中でたくさんの『会話』を自分の中に創り上げます。
その数は他者と会話するよりもはるかに多いです。
「眠いな、でも起きなきゃ」
「うわ、また不倫のニュースかよ」
「今日の夕飯なにかな」
「あ~、雨降りそうだな、傘持っていこうかな、折り畳みにしようかな」
「何なんだアイツ、マジムカつく」
「次の数学の授業マジ苦痛だわ…」
「ヤバイ、明日はいよいよ試験だ…」
特に、なにか大きな壁が前に立ちはだかったとき、
ほとんどの人間は過去の事を悔んだり、
未来の事を不安に思ったりします。
そしてこのように様々浮かんでくる自分の会話の中で、
人間はよく
「何かが悪い」、「何か悪いことが起きる」
とモノゴトを考えます。
ただ、極端な話ですが、
「悪いことはなにもない、悪いことは何も起こらない」
と時には考えてみて下さい。
例えば皆さんは「失敗」という言葉にどんな反応をしますか?
もし何かに失敗し、それが「悪いこと」だとし、
ひたすら落ち込んだり、状況・環境のせいにするだけでは、
そこから学ぶことはなにもありません。
失敗は失敗として受け止め、
そこから何を学べたのか、次に何を活かせるか考え、
行動するからこそ、人は成長するんです。
我々は赤ちゃんの頃からたくさん失敗しているんです。
歩こうと思ってもうまく歩けず、
それでも何度も立ち上がろうとして、
やっと歩けるようになったんです。
意識も自我もない頃から、誰もがこうしてきたんです。
失敗を失敗として受け止め、
それでも歩みを止めず、次にどう行動するのか、
そこに人間の成長があるんです。
そうして歩んだ先のあなたの未来が
幸せで楽しいものであれば、
過去の失敗は失敗でなくなり、
それはあなたの人生の「教訓」「いい経験」「青き想い出」となります。
要するに、「失敗」なんか実はないんです。
皆さんも
「失敗した~( ;∀;)」と凹む日があるかもしれません。
「やっちまった…( ;∀;)」と思う瞬間があるかもしれません。
「ああしておけば良かった…」と後悔する日があるかもしれません。
「ここで失敗したら…」と不安に襲われることがあるかも知れません。
そんな時、
その状況・感情に支配され、振り回されるのではなく、
「何が起きても、なにも悪いことはない」
というところから、
状況や自分を見つめてみて下さい。
なにか出来事が起きた時、
「起きたこと」は「ただの起きたこと」です。
しかし、
その「起きたこと」に対する解釈は無限にあります。
「起きたこと」自体は重要ではありません。
その後、その出来事に対し、
「何が出来るのか」を考え、
そして「どう生きるのか」が大切なんです。
という私も人生すべて上手くいってるわけではありません。
泣いたこともあります。
すべてがめんどくさくなって、逃げ出したかったこともあります。
何のために生きてるのか分からなくなったこともあります。
今だって、時には死ぬほど凹むこともあります。
でも、今皆さんの目の前に立っている私はそう見えますか?
また、私は一応早稲田大学に合格しました。
そして東京の大企業に就職しました。
けれど、今はこうして長野で、
皆さんと同じ空間で、同じ時を過ごしているんです。
君たちのこれからの長い人生の中でも、
何が起きるか分かりません。
どんな人生を歩もうが、
正解もないですし、間違いもありません。
そんな人生なら、
せっかくならどんな状況も楽しむべきなんです。真剣に、真摯に。
世界があなたを創っているのではありません。
あながた世界を創っているんです。
正確には「あなたの言葉」が「あなたの世界」を作るんです。
だから、
何があっても「大丈夫」。
そう言葉にして下さい。
この世界は「あなた次第」なんです。
胸をはって、思い切り試験に臨んで下さい。
悪いことは、なにも起きません。